【コスパ】服の価格の本質【ぼったくり】
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身の回りのものでファッションアイテムはかなり価格の高低差が激しい部類の商品です。
例えばシャツ一枚とってみても、ユニクロやH&Mなどのファストファッション系のものであれば2千円くらいですし、グッチやサンローランなどのラグジュアリーブランドのものであれば、6万円とかそれ以上します。
それらの違いを考えることで、服の価格の本質を考えていきたいと思います。
価格決定について
大前提として、企業は売上の最大化を目指しています。当たり前です。
ここで、売上は販売価格×数量で表すことができます。売上を増やすためには、より高い価格で売る、より多く売る、ということをしていかなければなりません。
企業としてはなるべく高い販売価格をつけたいところですが、価格が高すぎると売れる数量が減ってしまいます。その兼ね合いで売上を最大化する販売価格を考えているのではないかと思います。
さて価格ですが、生産コストに販売コストを加えたもの(=原価)に超過利潤を加えたものが販売価格となります。
もちろん価格は企業が一方的に決めるものではありません。一般的な経済学の理論として、需要曲線と供給曲線の交点が均衡価格であるというのがあります。こんな感じのよくある図です。
需要を考えたうえでの価格でなければ商品は売れません。
服の価格の本質
価格は、生産コストと販売コストと超過利潤によって決まるわけですが、このうちどの部分にお金がかかっているかがコスパという観点では大事になってきます。
一番わかりやすいところは、超過利潤でしょうね。いくら吹っ掛けられるかみたいなもんですからね。名の通ったブランドの商品であり、大企業のブランドほど超過利潤を多くとっていると思います。
次に生産コストについて考えてみましょう。生産コストでのポイントは生産量と原材料費とデザイン料になるかと思います。
生産量に関して、規模の経済という概念があります。大量生産すればコストは下がるというものです。ユニクロなんかは大量生産することによって全体的な生産コストを下げています。逆に言えば少量生産のブランド品は全体的な生産コストが高くなりがちということでもあります。
原材料費ですが、良いカシミアだったり、コットンだったりを使用したものは、そうでないものよりも原材料費が高いです。
しかし、よい素材を使用しているものは着心地も良いですし、長持ちする場合が多いです。
そういった意味では、原材料費が高いことで販売価格が高いことはぼったくりとは言えないでしょう。
デザイン料に関しては、正直難しいです。服においてデザインは一番の差別化要因です。一方で機能的な面で言えばデザインによって機能に大きな差が生まれるわけでもありません。
しかし、そのデザイナーでなければ作れない世界観であったり、デザインは唯一のものともいえるので、そこに価値を見出せる人にとってはいいですし、シャツは所詮シャツでしょ、という人にとってはぼったくりのひとつでしょうね。
最後に販売コストです。高いブランドほど、有名モデルを使って広告していますし、店舗の立地や内装、店員の質にまでお金をかけています。
これも人によるとは思いますが、ショッピングそのものを楽しむ人にとっては、洗練されたお店で、丁寧な接客で買い物をすることは重要であり、お金がかかってもいいと考える人もいるでしょう。
結局、考え方次第
最初に言った通り、価格は一面では需要と供給で決まります。その観点では、あまりにもぼったくりのものは供給されたとしても、需要がないわけですから淘汰されるはずです。
あとは結局それぞれの選好しだいです。
良い素材や良いデザインや良い接客に価値を見出せる人はそれが付加された価格の服を買えばいいし、そうでないひとは買わなければいいわけです。
そこで僕が言いたいのは、他人の選好に口出しするな、ということです。
世の風潮として、服に金かける奴は情弱とか、なるべく安い服でコーディネートするのがおしゃれとかいうのがあります。
どう思うのも勝手ですが、その価値観を人に押し付けないようにしましょう。